年齢とともに気になりやすいお腹周りの脂肪。食事を気をつけているつもりでも、なかなか落ちないと感じている方は多いのではないでしょうか。お腹の脂肪には種類があり、それに合わせたアプローチが必要です。今回は自宅で手軽にできるエクササイズを5つ紹介します。
お腹の脂肪は大きく2種類に分けられます。一つは皮膚のすぐ下にある皮下脂肪、もう一つは内臓の周りにつく内臓脂肪です。
皮下脂肪はつまんでわかる柔らかい脂肪で、比較的落ちにくいとされています。一方、内臓脂肪はお腹がぽっこり出た状態に関係していることが多く、生活習慣の見直しや有酸素運動で比較的変化が出やすいと言われています。
どちらのタイプかによってアプローチは変わりますが、運動と食事を組み合わせることが基本であることは共通しています。特定の部位だけを集中して動かしても、その部位の脂肪だけが先に落ちるわけではありません(部分痩せの科学的根拠は現時点で乏しいとされています)。しかし、腹部の筋肉を鍛えることでお腹が引き締まった見た目になる効果は期待できます。
1. ドローイン
最もシンプルで、立ったままでも座ったままでもできるエクササイズです。息をゆっくり吐きながらお腹を背骨に近づけるようにへこませ、その状態で10〜20秒キープします。呼吸は止めず、浅くゆっくり続けてください。1日10回程度を目安に繰り返すことで、お腹の深部にある腹横筋を意識的に使えるようになります。腰痛予防にもつながるとされているエクササイズです。
2. プランク
うつ伏せの状態から肘とつま先を床につき、体を一直線に保つポーズです。体幹全体、特にお腹周りの筋肉を等尺性収縮(動かさずに力を入れ続ける動き)で鍛えます。最初は20〜30秒から始め、慣れてきたら1分を目指しましょう。お尻が上がりすぎたり、腰が落ちたりしないよう注意が必要です。鏡や動画で自分のフォームを確認しながら行うと効果的です。
3. バイシクルクランチ
仰向けに寝て両手を頭の後ろに添え、脚を自転車をこぐように交互に動かしながら、対角線上のひじと膝を近づける動きです。腹直筋(縦に走るいわゆる「腹筋」)だけでなく、脇腹の腹斜筋も刺激できます。首に力が入りすぎないよう注意し、お腹の力で上体を起こすことを意識してください。左右10回ずつ、2〜3セットが目安です。
4. レッグレイズ
仰向けに寝て両脚を揃えたままゆっくり持ち上げ、床と垂直になる手前まで上げたらゆっくり下ろすエクササイズです。下腹部の筋肉を集中的に使うため、「下腹だけがぽっこりしている」と感じる方に特に向いています。腰が床から離れないよう、腰の下にタオルを敷いて固定するとやりやすくなります。10回を2セットから始めてみてください。
5. サイドプランク
通常のプランクを横向きにしたバリエーションです。片肘と片足の側面を床につき、体を一直線に保ちます。脇腹から腰にかけての筋肉(腹斜筋・腰方形筋)を鍛えるのに適しており、くびれを作るアプローチとして知られています。左右それぞれ20〜30秒から始め、余裕が出てきたら1分を目指します。最初はひざをついた状態でもかまいません。
どのエクササイズも、回数や時間を増やすことより正しいフォームを保つことの方が重要です。フォームが崩れた状態で回数をこなしても、鍛えたい筋肉に十分な刺激が届かず、腰や首を痛めるリスクが上がります。
初めて取り組む方は、各エクササイズを週3回程度から始めて、体の反応を見ながら頻度や負荷を調整してください。筋肉痛がひどい場合は1〜2日間隔をあけることが大切です。筋肉は使った後の休息中に回復・強化されるため、毎日やり続けるより適度な休養を挟む方が効果的です。
また、エクササイズ単体でお腹の脂肪が大きく変わることは少なく、食事内容との組み合わせが効果を左右します。糖質や脂質を一律に減らすのではなく、たんぱく質を意識して増やしながら総摂取カロリーを適度にコントロールすることが基本的な考え方です。
お腹周りの脂肪にアプローチするエクササイズは、道具なしで自宅でできるものが多くあります。ドローイン・プランク・バイシクルクランチ・レッグレイズ・サイドプランクを組み合わせることで、腹部のさまざまな筋肉を刺激できます。ただし、エクササイズだけで劇的な変化を期待するより、食事・睡眠・有酸素運動との組み合わせを意識することが長期的に体型を変えるための現実的な方法です。